仕事への勤勉さが原因に。“ビジネスマンのうつ”を招く、心が折れやすい3つの性格 | ホウドウキョク

仕事への勤勉さが原因に。

3 Lines Summary

  • ・ビジネスマンを取り巻く“うつ”の現状
  • ・従来の仮面うつ以外に現代型うつも増加傾向
  • ・4つのRで上手にストレスを解消しよう!

近年、“うつ病”という言葉を耳にする機会が増えている。労働環境が悪化しているバロメーターか、特に仕事の悩みをきっかけに発症するケースも多いと聞く。

どうしてビジネスマンのうつ病が増えているのだろうか? 今回は、その問題に詳しい、帝京平成大学・現代ライフ学部教授でライフバランスマネジメント研究所代表の渡部卓(わたなべ たかし)さんに話を聞いた。

うつ病は年間でおよそ500万人いる!?ストレスと自分の力のバランスを考えよう

まずは、ストレスとうつの関係について話を聞いた。

『ストレスがある』というのは、必ずしも悪いことではありません。まったくストレスがないと退屈しますし、多少であれば、それに対抗してやる気がでることもあります。ただし、ストレスが自分の許容量を超えてしまうと、少し危険。ストレスと許容量のバランスをきちんと把握できないと、『働きすぎ』になってしまいます」(渡部さん、以下同)

つまり、“ストレスがあること”ではなく、“ストレスとそれを受け入れる許容量のバランスが崩れてしまうこと”が、うつ病への入り口ということ。

では、ストレス社会とも呼ばれる現代において、実際にうつ病に苦しむ人はどれくらいいるのだろうか?渡部さんは、「うつ病というのは個人差が大きく、その境目が曖昧。血液検査でもわからない」と前置きしつつ、以下のように話す。

「軽度のものから重度のものまで合わせれば、年間で約500万人にうつの傾向が見られると試算されています。学会などで定点調査をしても、3~5%がうつ病という推定結果に。しかし、病院やクリニックに行く人は、約100万人ほどです」

年間で500万人というのは、かなり大きい数字だろう。しかし、渡部さんは、「うつは誰にでもあるもの。ただし、うつな気分の人=うつ病とは限りませんが…」とも。

うつ病になる可能性は、誰もが秘めている。渡部さんいわく、その原因には、職場の人間関係が大きく影響しているという。

「業務量や仕事との相性ももちろんありますが、やはり職場の人間関係が原因といわれています。上司との付き合い方や職場の雰囲気だけでなく、取引先との関係もその一因です」

さらに、30代のビジネスマンを苦しめるのがサンドイッチ症候群というもの。

「自分勝手な後輩と、半ばあきらめている上司や先輩の間、さらには家庭や子育て、親の介護などに挟まれて、悩んでいる30代は特に多いと思います」

30代といえば、いわゆる働き盛り。しかし、特に職場の人間関係が足かせになることもあるのだ。

若者を中心に現代型うつが増加中!?心が折れやすい3つの性格とは?

ひと口にうつといっても、症状はさまざま。では、最近のうつの特徴にはどのようなものがあるのだろう?

「元々日本人には、表面上はニコニコしているけれど、実際は、怒っていたり、落ち込んでいたりする『仮面うつ』が多いのが特徴です。最近は少し変わってきましたが、特に男性は、『男は泣いちゃいけない』とか、『ニタニタするな』とか、感情を隠すように教育されてきたのが要因といえます」

古くからの日本の教育が、皮肉にも、多くの仮面うつを生んできた。しかし最近では、「現代型うつ」というものも増えているのだとか。従来のうつと現代のうつ、何が違う…?

上記の図を見てわかるように、従来型うつと現代型うつでは、その特徴がまったく異なる。前者のほうが重症化しやすく、より抜け出しづらくなるそうだ。まじめに働いているのに、そのまじめさゆえ、心にダメージを負う。

さらに、渡部さんは「心が折れやすい性格が3つある」と、続ける。それは「メランコリー親和型性格」「執着気質」「自己愛・依存心が強い性格」の3つ。

【メランコリー親和型性格】
「これは、几帳面で気を遣いすぎる性格のことです。ルールを守るのが好きで安定志向。会社では『まじめだ』と重宝されますが、転勤や異動、会社の合併などの変化に弱い性格ですね」

【執着気質】
「頑張り屋で完璧主義な性格のことをいいます。試験は満点じゃなきゃ意味がない、試合に出たら勝たなきゃ意味がないと考えるタイプです。ほとんど寝ないで働くなど、体を酷使しすぎて、心が折れやすくなります」

【自己愛・依存心が強い性格】
「いわゆる『新型うつ』と呼ばれるもので、20〜30代の若者に多いタイプです。世代的に、失敗しないように周囲が支えてくれたことが多く、依存心が強くなります。学生のうちはよいのですが、社会に出たら環境が大きく変わるもの。上司も忙しく、構ってばかりはいられません。社会に出たとたんに依存できる対象がなくなり、適応障害で心が折れやすいのです」

このタイプの発症が増えている背景には、現代の情報量の多さの影響も考えられるという。

「昔は、情報を手に入れる機会が少なく、『父親があそこで働いていたから俺も』とか、単純な理由で就職先を決めるなんてことも珍しくありませんでした。しかし、現代は入ってくる情報が急激に増えました。自分にそこまでの能力はなくても、情報は入るし、チャンスもあるので、自分の能力が高まったように錯覚してしまうのです。何か問題があっても、『俺はこんなに優秀なのに』と、自分のことしか考えられず、そこで心が折れる。自己愛ばかりで、他者愛が足りていないのです」

従来型うつはまじめすぎることで、現代型うつは自分を強く持ちすぎることで、周囲との調和がとれなくなってしまうのが原因。その上で、「weak ties(ウィークタイズ)が大切」と、渡部さんは話す。

weak ties というのは、時々しか会わないけれど、しっかりとした人間関係のこと。つまり、いざという時に相談できる人のことです。社外にいる高校や大学の友だち、SNSの友だちなどがその一例。反対にstrong ties(ストロングタイズ)は家族や恋人、上司など。例えば、転職したい時、strong tiesにはなかなか相談しづらいこともありますよね。逃げる時にひとりよがりにならないためにも、weak tiesの人間関係を構築しておくといいですよ」

“ストレスチェッカー”を使って、自分のストレス度合いを把握

うつの症状が出る前に自分で気づくことができれば、何らかの対策を講じられる。渡部さんが講演でも使うという、チェックリストをお借りした。

上記の9項目のうち、2週間以上ずっと続いているものが半分以上ある人は要注意で、早めに医師に相談したほうが良いようだ。特に、“1.憂鬱で重苦しい気分が続いている”“2.周りの物事や活動に興味や喜びを感じない(買い物や外食、飲み会などに参加しても楽しめないなど)”の2項目は、重要な目安なのだそう。

また、厚生労働省がホームページで公開しているストレスチェックも有効だという。

質問は全57問もあるが、時間にして5分ほどでセルフチェックできるので、ぜひ一度試してみてほしい。

http://kokoro.mhlw.go.jp/check/

こまめに発散してうつを予防!ストレス解消のカギは“4R”?

ストレス診断の後は、そのストレスを解消することも大事なこと。以下の4種類のストレス解消法を備えておくことで、日ごろからうつへの対策をしておこう。

(1)レクリエーション
遊ぶ・楽しむ・笑うなど、心身をリフレッシュすること。
例:釣り・キャンプ・映画鑑賞・カラオケなど

(2)リラクゼーション
神経をしっかり休めること。
例:アロマセラピー・腹式呼吸・瞑想など

(3)レスト
肉体をしっかり休めること。
例:睡眠・マッサージ・SPA・温泉保養など

(4)リトリートメント
非日常に身を置き、心身を養生すること。
例:旅行・リゾート保養・森林ウォークなど

これら4種類のストレス解消法を自分なりにそれぞれ5つずつ(計20個)書き出してみることで、ストレス解消の幅が広がると渡部さんはいう。

ひとりだけで20個はなかなか難しい。そんな時は家族や友人、同僚など、複数人で一緒に書き出してみることで、情報交換するのも有効だそうだ。

残念なことに、ストレスやうつが原因で、自ら命を絶つ人が後を絶たない現代。ストレスやうつのことをきちんと把握し、それを解消する術を身に着けることも、ビジネスマンには必要なスキルとなりはじめている。

■渡部卓
職場のメンタルヘルス、ハラスメント、早期離職問題等への予防対策の第一人者として、講演、企業内研修、マスコミ寄稿、メディア出演、書籍出版などの実績は多数に上る。産業カウンセラー、ビジネス・コーチ。

取材・文=明日陽樹/考務店

引用元

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班目幸寛(まだらー)
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 班目幸寛(まだらめゆきひろ) フェイスブック ページへ  友達申請を是非♪  1978年生まれの宮城県出身。  元々は建築科、専門学校卒業後、建築関連の仕事に就いたがが、当人がADHDの気があり(白に近いグレー)、その時の苦労を元にカウンセラーのキャリアをスタート。  カウンセリングのメインは発達障害のカウンセリングだったが、カウンセリングを行うにつれ幅が広がり『分かっているのにできない、やめれない事』等、不倫の恋、経営者の意思決定なども行う。(相談案内へ)  趣味はバイク・自転車・アウトドア・ミリタリーグッズ収集・国内外旅行でリスクティカー。 『昨日よりも若くて、スマート』が日々の目標。  愛読書はV,Eフランクル 放送大学 心理と教養卒業 / 臨床心理プログラム 大学院 選科履修