覚醒剤を使用した疑いが強まったとして警視庁組織犯罪対策5課は28日、覚せい剤取締法違反(使用)容疑で歌手のASKA(本名・宮崎重明)元被告(58)=東京都目黒区東が丘1=の逮捕状を取った。
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覚醒剤は依存性が強く、検挙者のうち再犯者が占める割合も高い。過去にも手を染めたタレントや元俳優が複数回逮捕された。専門家は治療の受け皿が不足している現状を指摘しており、特に周囲から目立つ有名人にとっては一般人に比べて治療のハードルが高いとみられる。
2016年の警察白書によると、薬物関連の検挙者のうち覚醒剤は8割超を占め、年間1万人を超えている。再犯者率は他の薬物に比べて高く9年連続で増加しており、15年は前年比0.3ポイント増の64.8%に上った。
薬物事件に詳しい小森栄弁護士は、覚醒剤について「副作用による幻聴や幻覚で盗聴、盗撮されていると訴えるケースは多い。他の薬物と比べても依存性の高さが指摘され、断てるか否かは、本人の意志に加え、第三者の監督やリハビリの環境を整えられるかなどの要素が大きい」と指摘する。【岸達也】