食べることは楽しい、という人が多い。SNSにもフォトジェニックな飲食の写真が無数にアップされる時代。でも、人前で食事をするのが苦手、という人もいる。「会食恐怖症」だ。あまり知られておらず、理解されにくい精神疾患だが、だからこそ、これを克服できるような場所を作ろうと、日本初のオンラインサロン「会食恐怖改善オンラインサロンSinri」(日本会食恐怖症克服支援協会・東京)が8月、スタートする。 会食恐怖改善のための心理プログラムなどのコンテンツが配布されるほか、他のメンバーと症状改善に向けて励まし合うようなコンテンツが準備されている。
会食恐怖症の原因の一つとして多くの人が挙げるのが、学校給食などでの「完食の押し付け」など、ネガティブな経験なのだそうだ。「給食を残さず食べましょう」という方針で、お昼休みに周りの友達が遊んでいる中、自分だけが居残りして食べさせられた、などの経験がそれに当たる。そのような経験が、会食自体へのトラウマとつながり、大人になってもその心の傷がいえずに悩んでいる人が少なくないという。
支援協会の相談会には、20代を主軸に50代までの恐怖症に悩む人々が、「人とご飯が食べられない(症状)なんて、周りに理解されないから生きるのが辛い」という悩みを抱えて相談に来るという。