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過労死が身近な日本で「一生懸命働かない」ことはできる?

06.09 06:30ダ・ヴィンチニュース

『仕事文脈Vol.10』(仕事文脈編集部/タバブックス)

「あなたにとって、仕事とは?」と問われたら、どう答えるだろうか。もちろん、生きていくためのお金を得る手段というのは基本。頑張って高収入を得たい人もいれば、そこそこの生活ができれば満足な人もいる。やりがいや社会的地位を求める人もいれば、お金さえもらえればよしと割り切っている人もいる。そこには、休みなく働いて苦にならない人もいるだろうし、休みを楽しむために働く人もいて、その価値観は人それぞれ。そして、求めてもなかなか理想通りにいかないのが仕事、ではないだろうか。
 先日の長時間労働、過労自殺報道をきっかけに、自らの今と今後の働き方について考えてみた人もいただろう。『仕事文脈Vol.10』(仕事文脈編集部/タバブックス)では、日本だけでなく、他の国で働く日本人も含め、さまざまな立場の「仕事」についての考え方を知ることができる。
“Don’t work too hard”。直訳すると「あんまり働きすぎるなよ」というこの言葉は、カナダ暮らしをしていた編集者・ライターの筆者が現地でよく聞いたという。日本では、人の倍、一生懸命働くことが評価されがちだが、カナダでは、残業をすると「決められた時間内に仕事ができない」とマイナスに見られたり、オンとオフはきっちり分け、プライベートの時間を大事にすることが当たり前だったりと、仕事に関しての考え方が違っていた。カナダに限らず、海外のメディアで「働きすぎ」がたびたび取り上げられていることを見れば、日本人の働く姿勢はやはり特殊なのだろう。

 本書ではこの“Don’t work too hard”をテーマに、前述のカナダ在住だった筆者をはじめ、元広告会社勤務で別の生き方を選んだ会社員、出版社に勤務しながら本屋を営む男性、フランスで子育てをしながら仕事をしてきたパリ在住のライター、女性の「労働」にスポットをあてた大学教員など、それぞれの書き手がそれぞれの視点で、「仕事」や「働き方」について綴っている。そこからは、便利すぎる国だからこそ生まれる労働環境、「忙しい=良い」と捉えられているような風潮、お役所が設定する「一般的な家族」「標準的な世帯」の矛盾など、この国の状況や根底にある問題が見えてきて、改めて考えさせられることが多い。
 一方で、現実のなかで工夫して楽しんで生きている人々のインタビューや、都心以外で働く人、他の国で働く日本人の日常が綴られた「平日2日間日記」からは、世の中には多種多様な仕事や働き方があり、選択肢は無限にあるのかもと思わせてくれる。例えば、東京での会社勤めを辞め、北海道の片田舎でグラフィックデザインの仕事をしながら木工の技術を学んでいる人、カナダ在住で刑務所のキッチンでの調理師と肉屋の仕事をしながら、オーロラツアーのガイドをしている人など、人生はいろいろだ。

 人生は長く、生き方の選択肢はさまざまあり、働き方も自分次第。自分にとって大切なものは何か、「仕事」から得たいものは何か。現状に悩んでいる人にとっては特に、おすすめしたい一冊である。
文=三井結木

引用元

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 班目幸寛(まだらめゆきひろ) フェイスブック ページへ  友達申請を是非♪  1978年生まれの宮城県出身。  元々は建築科、専門学校卒業後、建築関連の仕事に就いたがが、当人がADHDの気があり(白に近いグレー)、その時の苦労を元にカウンセラーのキャリアをスタート。  カウンセリングのメインは発達障害のカウンセリングだったが、カウンセリングを行うにつれ幅が広がり『分かっているのにできない、やめれない事』等、不倫の恋、経営者の意思決定なども行う。(相談案内へ)  趣味はバイク・自転車・アウトドア・ミリタリーグッズ収集・国内外旅行でリスクティカー。 『昨日よりも若くて、スマート』が日々の目標。  愛読書はV,Eフランクル 放送大学 心理と教養卒業 / 臨床心理プログラム 大学院 選科履修