<こころの居場所>就労できず長期入所
「こころ」の病が静かに広がっている。宮城県内で精神疾患による障害者手帳の交付者は約1万3000人に上り、東日本大震災前に比べて約3割増えた。職場や人間関係、被災の傷などきっかけはさまざまだが、社会の偏見は根強く、受け入れ環境の整備は進んでいない。居場所を探してさまよう人々と、手を差し伸べる支援者の姿を追った。(報道部・鈴木俊平)
◎精神障害と向き合う/(中)自立の壁
精神障害者ら25人が共同生活を送る仙台市太白区のグループホーム「すまいるライフ南仙台」。常駐職員が通院や住居探しなどを支援し、入所者は2年間で炊事や金銭管理、対人コミュニケーションなどを身に付け、社会での自立を目指す。
<生活スキル学ぶ>
職員らが考案した生活スキルなどを学ぶ「授業」を組み合わせ、週ごとのスケジュールを作成。入所者は、社会保障制度や薬との付き合い方など複数のテーマから自分に合ったプログラムを選ぶことができる。
入所2年目の女性(35)は約10年前、職場の人間関係から心労が重なり、統合失調症を患った。「妄想癖があって苦しんでいるが、同じ悩みを抱える人との生活は落ち着く。社会に踏み出せるようしっかり準備したい」と前を向く。
宮城県内には今年2月現在、障害者向けのグループホームが447施設あり、東日本大震災前からの6年間で78施設増えた。需要は年々高まっている。支援団体は受け入れ態勢の強化を模索するが、職員や用地などの確保は難しく、定員が少ない小規模施設が多い。
すまいるライフ南仙台の職員星川健太郎さん(27)は「生活保護費や障害年金で家賃を払う障害者は多く、親も年金で暮らしている。利用料が上げられず施設の運営は厳しい」と打ち明ける。<疾患理由に拒絶>
医療機関では、1年以上の入院が続く患者の「死亡退院」が増加傾向にある。2011年には全国で1万1000人を超え、社会復帰の難しさが浮き彫りになった。国は地域生活中心の精神医療の推進を掲げ、グループホームに期待を寄せるが、現場の苦悩は深い。
「施設だけ増やしても自立にはつながらない」。名取市内で5施設を運営する名取メンタルヘルス協会の支援相談専門員奈尾隆平さん(37)は警鐘を鳴らす。
協会は1995年の設立から22年間で50人以上の自立支援に当たったが、民間住宅に移行できたのは1件のみ。就労は実現せず、ほとんどが精神疾患や入院歴を理由に拒絶されたという。
家族や特別養護老人ホームへの受け入れもかなわず、4人が施設で亡くなった。現在5施設にいる計25人のうち、16人は50~60代。20年以上の長期入所者もいる。奈尾さんは「施設がついのすみかになってしまう」と懸念する。<再入院の場合も>
厚生労働省の調査で、全国で精神疾患を抱える患者は320万人を超えた。社会経験が無いまま入院や施設生活が長引けば、自立の道はさらに遠ざかる。
東北福祉大せんだんホスピタル(仙台市)の西尾雅明精神科医は「退院後に症状が悪化し、再入院するケースは多い」と指摘。「精神疾患は完治が難しい。訪問ケアをはじめ住居確保や薬の管理など長期的な支援を継続する必要がある」と言う。引用元
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班目幸寛(まだらー)
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