350年前の「相手に考えを変えさせる方法」
350年前の「相手に考えを変えさせる方法」が効果的と現代の心理学者が支持
By Eddi van W. 17世紀のフランスの哲学者/数学者/物理学者のブレーズ・パスカルが提案した「パスカルの賭け」は、「神の存在を証明できなくても、神の存在に賭けることは合理的な選択である」というもの。神を信じて生きる人は幸福な人生を送ることができ、もし神が存在しなくても損をすることはないためであり、この考え方は歴史的に確率論の新しい領域を開いたともいわれています。そんな350年も前に生まれた考え方は、「有効的に相手を説得する手法」として現代の心理学者によって支持されています。
How to Change Minds: Blaise Pascal on the Art of Persuasion – Brain Pickings
https://www.brainpickings.org/2015/05/20/blaise-pascal-pensees-persuasion/To tell someone they’re wrong, first tell them how they’re right — Quartz
https://qz.com/778767/to-tell-someone-theyre-wrong-first-tell-them-how-theyre-right/心理学的に相手を説得する手法が研究される数世紀も前から、パスカルは相手の考えを変える有効な方法を考え出していました。「パスカルの賭け」では以下のように説明されています。
私たちが物事を有利に訂正して、相手が間違っていることを示したいと願う時、相手が問題をどちら側から見ているかに気づく必要がある。相手が見ている側では、問題はたいてい真実であり、相手も真実だと認めているため、相手の側が間違っていることを相手に気付かせる必要がある。相手は物事の両側面を見ることができなかっただけで、自分の側が間違っていないと思っていて、その状態に満足している。それがわかった今、誰かが物事の両側面を見ていないことに腹を立てる必要はない。しかし、おそらく人間はすべてを見通すことができないという事実から、相手は自分が間違っていることを好まないだろう。そして、自分の感覚はすべて正しいという認識がある限り、相手はおそらく自分の側から自然に誤りに気付くことはできないだろう。
そしてパスカルは以下のようにも述べています。
人々は概して他人に言い聞かされたことより、自分で見つけた理由に納得するものだ
パスカルの考え方を簡単に言うと、「異議を唱える前に相手が正しいことを肯定する」ということ。その上でパスカルは、相手を効果的に説得するには、自発的に反対意見を発見するように導くことだと説いています。テキサス大学オースティン校の心理学者アーサー・マークマン教授も、この考え方に同意しています。マークマン教授は「誰かの考えを変えるため最初にやるべきことは、自らの防御を低くして、相手がすでに確立した意見に固執することを防ぐことです」「もし私がすぐに『あなたは間違っている』と伝えたなら、あなたは私に協力する気を失うでしょう」と話しています。その一方でマークマン教授は、「もし私が『ああなるほど、あなたは本当にいいところを突いていますね。私が思うに、それは重要な問題だと思います』と言い始めたなら、あなたは同意されたお返しに、「協力したい」という理由を持っています。協力に応じることで、自身の懸念を自分の口から話すチャンスを得たのです」と説明しています。
By Lawrence OP 引用元
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班目幸寛(まだらー)
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