どう支援する? ADHDの子ども
忘れ物が多い、友だちとケンカばかり、授業中にじっとしていられない―。そんなわが子の困ったちゃんぶりに、「もしかして、注意欠如・多動症(ADHD)?」と気を揉んでいるお母さんもいるのでは。塩野義製薬(大阪市)とシャイアー・ジャパン(東京都千代田区)は先ごろ、ADHDに関する講演会を開催。愛育相談所(東京都港区)の齊藤万比古所長が、2社が実施した「ADHDの子どもを持つ母親と小学校教師への意識・実態調査」の結果を踏まえ、ADHDの子どもの現状と課題について講演した。
子どもの5%、大人の2.5%がADHD
ADHDは発達障害の1つで、生まれながらに持つ脳機能の障害によるものと考えられている。主な症状は「不注意」「多動性」「衝動性」で、この3症状は子どもの時だけのものでなく、基本的には大人になってからも持続するという。
米国では、子どもの5%、成人の2.5%がADHDであるとされている。日本でも、ほぼ同様だと考えられていて、ここ10年ほどで広く知られるようになってきた。
6割近くの母親が、原因が分かり安堵
ADHDの子どもを持つ母親283人を対象に行ったアンケートでは、子どもがADHDと診断された時、母親の41.7%が「子どもの将来が心配で落ち込んだ」と回答した。
その一方で、「症状の原因がはっきりしてほっとした」「育て方が原因でないことが分かって安心した」と答えた母親は、それぞれ59.7%と41.3%だったという。
ADHDの子どもを持つ母親は、ともすれば「親が悪いのでは」と責められ、辛い思いを抱えがちな現状が垣間見える。齊藤所長は「生涯にわたってADHDの子どもと関わっていくのは親です。その親を、どうサポートしていくかが課題です」と、医療者や教育者などの責任の重さを強調した。
また、最初に訪れたのは「児童精神科や小児精神科のあるクリニック・病院」と答えた母親は43.1%だった。この点について、齊藤所長は、「専門の医療機関を受診することは決して悪いことではない。しかし、早ければよいという訳ではなく、適切なタイミングがあるはずだ」と指摘する。まずは、地域の相談機関などをたずね、必要なら専門の医療機関にというステップだ。
というのは、親が専門の医療機関を受診しようと意志を固めていくプロセスこそが大事で、子どもに対して適切な支援ができるかどうかは、たどったプロセスが大いに影響するからだという。
教師の3割が、親とのコミュニケーションの難しさを痛感
続いて、齊藤所長は、小学校の教師として1年以上の勤務経験がある103人を対象としたアンケートの結果を紹介。ADHDが疑われる子どもへの指導や対応に「自信がある」と答えた教師は42.7%だった。この結果について、齊藤所長は「以前に比べADHDへの理解が進み心強いが、もっと増えてほしい」と率直な感想を述べた。
ADHDが疑われる子どもの保護者に、保健・福祉、医療機関の受診・相談を勧めたかという問いに対しては、「専門の医療機関への受診を勧めた」と回答した教師が45.9%いた。その一方で、32.7%もの教師が「勧めなかった」と回答。
齊藤所長は「保護者は、わが子がADHDかもしれないと言われたら困惑します。教師は、そんな保護者の辛い気持ちを臆することなく受け止めてほしい。その上で、連携を取るべく手をさしのべてほしい」と希望した。
「ADHDの子どもは、人が大好きなのです」と語る齊藤所長。そんな子どもたちの持つ能力が十分に発揮される社会が望まれる。そのために、家庭、学校、地域の相談機関、医療機関の連携が重要であることを、齊藤所長は説いている。
(あなたの健康百科編集部)
引用元
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班目幸寛(まだらー)
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