平成29年2月8日 北海道新聞朝刊(全道版)に、神経精神医学講座 河西教授による、うつ病に関する記事が掲載されました
日本人の7% 1度は発症*うつ病*周囲の「気付き」重要*体にも症状*難しい自己診断 早期受診を*再発のしやすさにも注意
北海道新聞 2017年2月8日掲載
うつ病など「気分障害」の患者数が増加している。うつ病は誰もがかかる可能性のある病気で、一生のうちで7%ほどの日本人が発症すると言われている。精神的な病気と思いきや、体に症状が出ることも多く、自己診断は難しい。専門家は「早期受診」と「周囲の人の気付き」の大切さを呼びかけている。また、再発の可能性が高く回復した後にも注意が必要だ。
うつ病は脳の機能障害をきたす病気で、脳がつかさどる自律神経系にも影響が出る。そのため、気分の落ち込み、意欲低下、関心低下、喜びの消失など精神的な症状に加え、頭が重い、肩がこる、眠れない、体がほてる、食欲がないなどさまざまな身体的な症状が出てくる。厚生労働省が行った「患者調査」によると、うつ病のように継続的に気分が異常に落ち込んだり、逆に高揚したりする「気分障害」の患者数は1996年に43万人だったのに比べ2005年は92万人、14年には111万人に増えている。
どんな人がうつ病になりやすいのか。
札医大の河西千秋主任教授(神経精神医学)は「うつ病は精神的に弱い人がなるという誤解があるが、性格は無関係で誰でも発症する可能性がある」と強調し「長時間労働などで慢性的に強いストレスがかかる人は特に注意が必要」と話す。同省によると、一生のうち、日本人の7%ほどが1度はうつ病になる。しかし、精神科など医療機関で受診する人は少なく、症状がはっきりした人でも2割以下という。自殺との関連を指摘されることが多く、自殺を考えるようになるのも症状の一つだ。
重症化や自殺を防ぐためには、早期発見が何より大切だ。河西教授は「うつ病は、ただの気分の落ち込みとは一線を画す」と説明し「気持ちが落ち込み活力が低下したまま戻らない、体の不調が長く続き内科などで検査をしても異常がなかった場合などは、精神科の受診を考えた方がいい」と助言する。
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周囲の人間の「気付き」も早期発見のためには重要だ。河西教授は「普段から見知った人が『何かいつもと違うな』と心配するような状態に見えたら、見て見ぬふりをせず声をかけてほしい」と呼びかける。家族はもちろん、友人、職場なら同僚や上司などが話を聞くことが大事という。
そうした懸念のある人が、誰かに話すことで気持ちが整理できることもある。ただ、心と体の不調が明らかであれば、医療機関への受診を勧めるべきだ。その上で「うつ病かどうかの診断は難しいので専門家に任せるべきだ」と河西教授。うつ病はあくまで医学的な病気であり、「あなたはうつ病」「そんなのは甘え」など素人判断は禁物、という。安易なレッテル貼りは本人や周りの人にとってもメリットはなく、かえって自殺の危険性を見落とすことにもつながりかねない。
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再発しやすいのも特徴のひとつだ。回復しても再発予防の取り組みをしなければ、半数以上が2年以内に再発するという。河西教授は「うつ病を繰り返すと、自信がなくなり自己価値観も下がる悪循環に陥ってしまう」と指摘する。そうならないためには、精神科で治療を受けながら発症や再発の状況を振り返り、ストレス対処法を学習するのが望ましい。うつ病で休職した人などを対象に、社会復帰と再発防止のためのトレーニングを行う「リワーク・デイケア」というプログラムも活用できる。
うつ病の治療には時間がかかることもあり、患者を支える家族も精神的に衰弱することがある。うつ病などを含む精神障害者の家族会からなるNPO法人札家連(札幌)の菅原悦子会長は「家族だけで乗り切ろうとせずに、まずは相談してほしい」と話す。相談は札家連(電)011・596・8887(平日午前10時~午後5時)まで。(岩内江平)
【北海道新聞社許諾:D1702-1708-00012309】
- 事務局経営企画課企画広報係
- 発行日:2017年02月10日
引用元
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