職種にかかわらず、上司というのは仕事で最も重要な人間だ。部下は上司を信頼し、尊敬しなければならない。そうでなければ、薄氷を踏むことになる。
職場でもどこでも、”恐れ”は強い動機となる。もしあなたの会社の上司が恐れを抱いている人だった場合、必要と感じたらすぐにあなたを犠牲にするだろう。たとえば、自分のミスを認めたくがないために、あなたを犠牲にするのだ。
現状に満足している上司は自分の部下を擁護するだろうが、臆病者の上司は他人を擁護せず、自分自身さえもかばえないだろう。
上司は、あなたの給与額だけでなく、仕事のスケジュール、関わるプロジェクト、昇進、仕事全般に大きな影響力を持つ。上司が自分の側に立ってくれないような場合、あなたは仕事でいくら頑張っても成長できず、昇進も見込めないだろう。
従って、上司があなたの味方かどうか、信頼できる人間なのか、それともあなたをすぐに裏切る小心者かを見極める必要がある。
幸運にも、上司の人となりを見極めるのは難しくない。ただ上司の発言に注意を払えばよいのだ。特に、深く考えることなく不用意に発した言葉に注目しよう。上司が本人のいない時に別の従業員の悪口を言う場合、上司は間違いなく別の場所であなたの陰口をたたいている。
以下は、恐怖に支配される上司が発する5つの言葉だ。あなたの会社の上司がこれらを口にしたら、転職を考える時期かもしれない。
1. 「この規則は私が作ったわけではない。私はただ従っているだけ」
「私が規則を作ったわけでは…」と言う上司は、自分自身の恐れを露呈している。ただルールを遵守するだけが上司ではない。ルールを守ることに判断力や管理職の権限は必要ない。管理職には、チームを率いて部署を運営することが期待されており、それには必要に応じてチームメンバーを擁護することも含まれる。
もしも上司が「ルールを作るのは私ではない。私の支援は期待するな。私は自分の政治資本は自分のために使うのだ!」と明言したりほのめかしたりするタイプの人間だった場合、すぐに履歴書更新に着手した方がよい。
2. 「ビジネスの世界では皆、自分のことしか考えない」
働く人々の多くは、この世界は弱肉強食で、成功のためには他人よりも先んじなければならない、と思っている。そう思いながら生きるのは悲しいことだが、もし上司がそのような考えを持つ場合、恐怖にとらわれ過ぎてあなたの味方になれないどころか、自分自身の原則も何も守ることができないだろう。
このような上司は、必要と感じたことは何でも言ったり実行したりするもので、あなたを崖から突き落とすようなことも平気でやりかねない。
3. 「私は意見するために雇われてはいない。君たちも同じだ」
恐怖心を持つ上司は、チームメンバーからの進言を止めるためにこの言葉を発する。食物連鎖の上位者の気に障ることを心配しているのだ。
誰がそのような上司の下で働けるだろうか? 最終的にあなたは、自分に嫌気がさすだろう。自分に自信を持ち、あなたを尊重してくれるような上司を探した方がよい。
4. 「ルールはルールだ。例外は認めない」
ビジネスの世界でも人生でも、最も重要なのはその場その場の判断だ。「例外は認めない」と言う上司は、頭脳と感情と本能を使うよりも確実性(つまり安全さ)を好む。そうした上司は、自分自身の判断に自信がなく、決断を下すことが怖いのだ。
判断することは、どの上司にとっても共通の重要な責任である。しかし、小心者にはそれが理解できない。そうした上司の下から一刻も早く逃げ出す必要はないが、脱出プランはすぐに立て始めるべきだ。
5. 「自分の問題は自分で解決を。私は聞きたくない」
上司に「あなたの問題など聞きたくない。いいから仕事をしろ!」と言われても、怒ってはいけない。あなたの上司は世界最低の上司かもしれないが、それは本人のせいではない。あなたの上司を今の地位に昇進させたのは別の人なのだから。
少なくとも、自分がどんな人間の下で働いているかが、この発言で分かったはずだ。部下の声に耳を傾けない上司は、良き指導者にはなれない。あなたには、もっとスマートで進んだ意識を持った人たちと働く権利がある。今こそ外に飛び出して、一緒に働くにふさわしい人たちを探す時だ!
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