悩み相談急増、窓口ピンチ 名大15年で2.5倍
毎日新聞
1995年度以降にスクールカウンセラー制度が普及し、悩みを学校に相談する敷居が若者にとって低くなったことや、多忙な教員が学内の専門窓口を学生に紹介することも多いことなどが背景に挙げられるという。
障害のある学生の増加も主な要因の一つで、日本学生支援機構の全国大学アンケート(2015年度)では、13年度に比較して件数が増えた相談内容について、発達障害を挙げる大学の割合が最も多かった。
日本学生相談学会理事長の斎藤憲司・東京工業大教授(臨床心理学)は、東工大でも過去20年で6倍以上に相談件数が増えたとし、「どこの大学も似たような状況で、サポートが急務というのが共通認識だ」と指摘する。
文部科学省は「大学での学生相談の増加は把握している。障害のある学生への対応については指針を示しているが、窓口などの体制整備は各大学の予算内でやりくりしてほしい」と話している。
「地域で青年を育てる」名古屋大が25日シンポジウム
メンタルヘルス、障害学生支援など四つの部門で臨床心理士や精神科医、キャリアカウンセラーなどが学生相談に対応している名古屋大は、地域の支援も必要だとして25日午前10時半、名古屋市千種区の東山キャンパスでシンポジウム「苦戦する青年を育てる地域づくり」を開く。
学生相談総合センター長の松本真理子教授は「大学はアカデミックな成果が注目されがちだが、苦しむ学生を支え育てるのも役割。多くの人に問題に目を向けてほしい」と話す。参加費無料。申し込みは同センターのホームページか電話(052・789・5805)で。
引用元
発達障害などが理由で学校生活に困難を感じ、大学の相談窓口を訪れる学生が増えている。悩みを学校に率直に打ち明けられる若い世代が増えてきた一方で、大学側は要員事情などからカウンセリング回数を絞らざるを得ないなど、対応が追いつかない事態になっている。【太田敦子】
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