警察に逮捕され営業停止処分に。欲望のためについた嘘が招いた悲劇――歌舞伎町10億円女社長の教え « 日刊SPA!

警察に逮捕され営業停止処分。欲望のための嘘が招いた悲劇

10.30 14:01日刊SPA!

 こんにちは、内野彩華(うちのあやか)です。

 新宿・歌舞伎町にキャバクラを4店舗、銀座にクラブを2店舗経営する、年商10億円の歌舞伎町の女社長。そんな私が野心の大切さを説く、この連載。第6回は「欲望のために嘘をついてはいけない」というお話です。

◆嘘をつくのが日常だった幼少期

 そもそも、なぜ人は嘘をつくのでしょうか。思えば、私は小さい頃から嘘をつくのが日常になっていました。

 私は長女として生まれ、両親に厳しく育てられました。最初は親が怒るので、遊びに行くときの行き先、そこから始まって、遊ぶ友だち、帰ってくる時間……と、嘘がどんどん増えていきました。

 そのうち、だんだんと友だちが心配してくれることすらうっとおしくなり、友だちにも、交際相手にも嘘をつくようになり、嘘を嘘で重ねていきました。
 
 そうすると、世の中の全ての人に対して二枚舌を使うようになり、いつしかどれが本当の自分かわからなくなっていきました。

 それでも両親も友だちも、私のことを根掘り葉掘り聞いたりしなかったので、たまに辻褄が合わなくなると沈黙していました。こうして相手によって自分を変貌させながら、だましだまし生きていくのが人生なのかと漠然と思っていました。

 そうやって生きているとある日、大変なことが起こりました。

◆双子の女の子が面接にやって来た

 わたしは、25歳のときに小さいキャバクラをオープンしました。独立してからは、アップスという会社を守ることが、わたしのすべてになりました。

 当時は、今ほど、キャバ嬢の採用に関するノウハウもありませんでした。常にキャバ嬢が不足していたので、新宿のアルタ前で声をかけて、その日だけ働いてもらったこともあります。給料は日払いなので、1度きりで2度と店に来ない女の子がたくさんいました。

 家がないという女の子に「店泊していいから」と交渉して、働いてもらったことも日常茶飯事でした。

 そんなとき、双子の女の子が面接に来ました。正直、キャバ嬢が足りないときに、双子がふたり同時に採用できるのはラッキーだと思いました。本来は運転免許証のように写真付きの身分証がないと採用してはいけないのですが、早く働いてもらいたいという焦りもあって、健康保険証のコピーを預かっただけで、双子を採用してしまったのです。

 この双子を雇ったことが、のちのち店が潰れてしまうほどの大損害を受けることになったのです。

 実はこの双子、17歳だったのです。

 健康保険証も他人のものでした。

◆「双子が働いていた事実を隠蔽しよう!」

 この双子は半年間、うちの店で働いたあと、上野のキャバクラで働き、その後、都内のデートクラブに所属していたところで、逮捕されました。逮捕後の供述から、うちの店と上野の店と、デートクラブが摘発されました。

 警察は、双子の供述が正しいかどうかを確かめるため、うちの店の周りの店に聞き込み調査を始めました。テナント仲間のバーのオーナーやママたちが心配してくれて、警察が来たことを教えてくれました。

「双子の写真を見せられて、この子たちを見たことがあるか聞かれたよ。正直、女の子の顔なんて覚えられないし、『わからない』って答えといたけど、なんか悪いことしたの?」

 実は双子が働いて1か月たったときに、高校中退の歳を聞いたら辻褄があわなくなり、私は彼女たちが未成年だということを感づいていました。ただ、確証がなく、人手も足りていなかったので、見て見ぬふりをしていました。

 なので、この質問を聞いた瞬間、「やばい!」と思いました。

 ご存知のように、キャバクラで未成年を雇うことは少年法にひっかかるためご法度です。キャバクラを営業するうえで、一番重い罪に問われ、悪質と判断された場合は、無期限の営業停止処分がくだされます。当然、お店も潰れます。そこで、わたしが真っ先に考えたのは「双子が働いていた事実を隠蔽しよう!」でした。

 今考えてもお恥ずかしい話ですが、友だちのバーのオーナーとママには、しらばっくれることにしました。「悪いことなんてしてないけど、なんだろう? 教えてくれてありがとう」と。

 私は急いで店長と黒服たちを集めてアナウンスしました。

「大変なことになりました。もしも警察にあの双子たちがバレてしまったら、営業停止になって店が潰れます。双子たちが働いていたか聞かれても絶対に知らないで通してください」

 それから何事もなく半年が過ぎました。私は思い過ごしだったのかと双子のことを忘れかけていました。

◆警察がお店にやって来た!

 そんなある日のこと、唐突に警察がやってきました。忘れるはずのないあの双子の写真を見せられて「あなたはこの双子を知っていますね?」と尋ねられました。

 私は迷わず「知りません」と答えました。

 いま振り返ると、警察が私を訪ねてきたこの瞬間、事実を隠蔽するのではなく、素直に罪を認め、償っていればよかったです。そして採用の流れをもう一度確認して、今後2度と未成年を雇うことがないよう、私も含め店の人間をすぐに教育すべきでした。

 私が「知りません」と答えると警察は動揺のそぶりさえ見せず、さらにこう聞きました。

「彼女たちが働いていた事実は、裏づけがとれています。彼女たちの供述、周囲の人たちの聞き込み、店で働いている人たちの証言が得られています」

 もし認めたら、店が潰れて、いま働いている人たちはみんな無職になり、大変なことになると思ったからです。とても怖かったです。絶対に認めてはいけないと思いました。

◆警察「あなたは、この双子を知っていますね?」

 3か月のあいだ、警察は諦めずに何度も私のもとに通い、何度も何度も同じことを聞きました。

「あなたは、この双子を知っていますね?」

 私は、その都度「知りません」と嘘をつきました。警察は「あと1か月。12月31日までにあなたが認めてくれなかったら、あなたを逮捕することになりますよ」と言いました。

 私は「単なる脅し」と腹をくくっていました。それより、店が潰れるから絶対に認めてはいけないと思いました。

 結局、1か月経っても罪を認めなかったので、年末に私は逮捕されてしまいました。

 それだけではありません。

 釈放されたあとに、私はどうしても双子を黙らせなくてはいけないと思いました。彼女らは保護観察処分中で、神奈川県の実家に住んでいました。私は実家まで出向き、「あなたたちが『うちの店で働いてた』と言うと、私の店は潰れてしまう。『働いていない』と言ってください」とお願いをしたのです。

 この行動によってさらに大変なことになりました。

◆嘘をついたことで追い込まれることに

 私は未成年を雇った罪以外に「事実と違うことを話すように強要した」として脅迫罪・恐喝罪・強要罪まで問われることになり、ここまで隠蔽するのは他にもっと重大な罪を隠しているからだと勘ぐられ、管理売春まで疑われることになり、また拘留されるハメになったのです。

 店は3か月の営業停止処分を受けることになりました。営業をすることができなくなり、従業員の給料補填なども含めると、多額のお金がかかりました。

 けれども、素直に認めた場合はそれだけで済んでいたのに、嘘の供述による、逮捕、拘留、弁護士費用まで含めると、もっともっと多額なお金がかかることになってしまったのです。

 結果としてそれらの訴えは不起訴処分となりました。しかし、今いえることは、欲望のために嘘をついてはいけないということ。嘘をつけばつくほど、損をします。

 もう私は自分の欲望のために嘘をつくことはやめました。

 そしてこれも教訓ですが、人生もうだめだ! と思っても、意外となんとかなるもんです。

<文/内野彩華>

【内野彩華】
新宿歌舞伎町キャバクラ「アップスグループ」オーナー。株式会社アップス代表取締役社長。津田塾大学卒業。25歳のとき、当時勤めていた外資系IT企業をやめて、歌舞伎町にキャバクラを開業。現在、歌舞伎町にキャバクラを4店舗、銀座にクラブを2店舗展開するまでに。キャバ嬢の育成やキャバクラの立ち上げ、経営改善のコンサルティングなども行い、グループ年商は10億円にもおよぶ。

引用元

こんにちは、内野彩華(うちのあやか)です。新宿・歌舞伎町にキャバクラを4店舗、銀座にクラブを2店舗経営する、年商10億円の歌舞伎町の女社長。そんな私が野心の大切さを説く、この連載。第6回は「欲望のた…

■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■

Exclusive Counselling & Consulting service

(個人の生活を豊かにするコンサルタト)
★★   宮城県 仙台市   ★★
コンパス心理士 カウンセリング相談事務所

~持続可能な生活、持続可能な社会へ~

(^ー^(^ー^)ノ♪
(ブックマークも\(^_^)/)
Facebook、Twitter(compass_colr)密かにもやってます。
友達申請も是非(
 ̄∇ ̄*)

シェア、拡散も是非( ̄∇ ̄)

まだらー('ー')/~~

 班目幸寛(まだらめゆきひろ) フェイスブック ページへ  友達申請を是非♪  1978年生まれの宮城県出身。  元々は建築科、専門学校卒業後、建築関連の仕事に就いたがが、当人がADHDの気があり(白に近いグレー)、その時の苦労を元にカウンセラーのキャリアをスタート。  カウンセリングのメインは発達障害のカウンセリングだったが、カウンセリングを行うにつれ幅が広がり『分かっているのにできない、やめれない事』等、不倫の恋、経営者の意思決定なども行う。(相談案内へ)  趣味はバイク・自転車・アウトドア・ミリタリーグッズ収集・国内外旅行でリスクティカー。 『昨日よりも若くて、スマート』が日々の目標。  愛読書はV,Eフランクル 放送大学 心理と教養卒業 / 臨床心理プログラム 大学院 選科履修

Share
Published by
まだらー('ー')/~~