性同一性障害 診療体制の充実へ

生まれつきの体の性と、心の性が一致しない「性同一性障害(GID)」。法的に性別を変更するには、体を心の性に合わせる適合手術が必要だが、国内で実施している医療機関はわずかしかなく、適切な診療ができる医師も十分でない。学会は、認定医を公表し、患者が安心して受診できる体制を整えていくという。

■手術できるのは10施設未満

 東京都内の女性(55)は2014年、戸籍上の性別をそれまでの男性から変更した。体の性に違和感があり、20歳で上京した後は女性として生きてきたが、「自分の体を見るのが嫌だった」という。

 性別適合手術を希望し、3年前に山梨大病院で受けた。この手術を手がけている百沢(ももさわ)明特任准教授(形成外科)がいたためだ。

 手術までの手続きは、日本精神神経学会のガイドラインに沿って進められた。性同一性障害の診断には体と心で性が一致していないことの確認が必要で、この女性の場合は、泌尿器科医が体の性を、精神科医が心の性を確かめた。心の性は、ほかの精神疾患の影響などで一時的に体の性を否定している可能性を調べて判断する。

 診断結果が出た後、医師や法律の専門家らも交えた会議が開かれ、手術は妥当と判定された。手術後に戸籍上も女性となり、「いまは朝、1日が始まるのが楽しい」と話す。

 戸籍上の性別変更は、03年に成立した法律で可能になった。法務省の統計によると、これまでに5千人以上が認められている。

 しかし、性別変更に必要な適合手術は、公的医療保険が使えない。費用は全額自己負担で、この女性は138万円かかった。百沢准教授は「法律で手術を求めているのに、高額な医療費負担が強いられるのはおかしい」と訴える。

 医療費のほかに、手術を受けら…

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引用元:

http://www.asahi.com/articles/ASJ8Z62ZSJ8ZUBQU00S.html

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